飲食店のMEO対策とは、Googleマップで見つけられ、比較され、予約・来店される状態を店側で整えることです。特別な広告費も専門知識も要りません。やることは決まっていて、順番もあります。

この記事で分かるのは3つです。今日から7日間で何をするか。Googleマップの順位が実際には何で決まるのか。そして、クチコミが増える店と増えない店は何が違うのか。

書いているのは、もんじゃ焼CHICO(東京・押上)の伴走支援で、Googleクチコミを283件から3,000件超まで積み上げた運用に関わった立場です。広告費はゼロ、自作自演も一切ありません。その現場で分かったことを、一般論と分けて書きます。

先に結論|飲食店のMEO対策は、この12項目で足りる

飲食店MEO12項目を土台・選ばれる情報・信頼・改善の4群に分類した図

MEO対策と呼ばれているものは、突き詰めると12項目しかありません。上から順に埋めてください。順番には意味があります。

優先度施策今日やること確認方法
土台 1オーナー確認Googleマップで自店を検索し、オーナー権限があるか見る管理画面に「あなたのビジネス」と出る
土台 2店名・住所・電話の正確化GBPの表記を、自社サイト・SNS・グルメサイトと一字一句そろえる4媒体を並べて目視で照合
土台 3主カテゴリと副カテゴリ主カテゴリを1つに絞り、副カテゴリを実態の範囲で追加競合上位3店のカテゴリと見比べる
情報 4メニュー・価格・属性・予約リンク看板メニュー5品を写真と価格つきで登録スマホでプロフィールを開いて見え方を確認
情報 5料理・外観・内観・スタッフの写真不足しているカットを撮って追加6分類がすべて2枚以上あるか
情報 6地域と業態に合う検索語の把握管理画面の「ユーザーの検索語句」を書き出す想定と違う語で見られていないか
信頼 7帰り際の体験を整える会計から見送りまでの流れを1つ決めるスタッフ全員が同じ動きをできるか
信頼 8全員に平等に案内する導線卓上・伝票まわりにQRを置く高評価の人だけに案内していないか
信頼 9すべてのクチコミへの返信未返信をゼロにする返信していない投稿が残っていないか
改善 10最新情報・季節メニューの発信投稿を1本出す投稿が古いまま止まっていないか
改善 11指標の月次記録記録シートに今月の数字を入れる先月と比べられる形になっているか
改善 12ガイドライン違反と改ざん提案への備え店名に地域名や業種を足していないか点検掲載情報の変更提案が来ていないか

順番を土台から並べているのには理由があります。7番から9番の「信頼」を先にやろうとして失敗する店が多いからです。体験が整っていない状態で声をかけても、お客様の手は動きません。

7日間で12項目を埋める実行プラン

7日間のMEO実行計画。各日30分以内で終わる作業に分解した図

1日30分以内で終わる分量に割ってあります。営業しながらでも回せます。

やること所要埋まる項目
Day 1オーナー確認を済ませ、店名・住所・電話を4媒体でそろえる30分1・2
Day 2主カテゴリを決め、看板メニュー5品と予約リンクを登録する30分3・4
Day 3料理・外観・内観・席・メニュー・スタッフの6分類で写真を補う30分5
Day 4なぜクチコミをお願いするのかを、スタッフに一度だけ説明する30分7
Day 5帰り際にどう声をかけるか、店として1つ決める30分7・8
Day 6卓上と伝票まわりにQRを置き、未返信のクチコミをゼロにする30分8・9
Day 7記録シートを作り、投稿を1本出す。検索語句を書き出す30分6・10・11・12

Day 4が最初の山です。手順ではなく、なぜやるのかを共有する日にしてあります。ここを飛ばすと、8日目以降に誰も声をかけなくなります。実際、続かない店の大半はここが抜けています。

自分の店の現在地を確かめたい方は、この12項目をそのまま印刷して、埋まっている項目にチェックを入れてみてください。3つ以上空欄があるなら、先に土台から埋めたほうが早く効きます。

MEOとは何か|SEOとの違いと、Googleでの正式な呼び方

MEOは「Map Engine Optimization」の略で、Googleマップとローカル検索で自店を見つけてもらうための施策を指します。

ひとつ補足しておくと、MEOは日本で広まった呼び方です。Google公式のヘルプに「MEO」という言葉は出てきません。公式では「ローカル検索結果での掲載順位」「Googleビジネスプロフィール」として案内されています。業者の説明を読むときは、この違いを知っておくと判断を誤りません。

項目SEO(ウェブ検索)MEO(ローカル検索・マップ)
表示される場所検索結果のウェブページ一覧ローカルパック(地図つきの枠)とGoogleマップ
主な対象自社サイトのページGoogleビジネスプロフィール
競合の範囲全国・全ウェブサイト検索した人の近隣
主に効くものコンテンツ・被リンク・サイトの技術面プロフィールの整備・クチコミ・実店舗の情報
費用制作費・運用費がかかるプロフィールの登録・運用は無料

飲食店にとって重要なのは、競合の範囲が近隣に限られる点です。全国のサイトと戦うSEOと違い、勝負するのは半径数kmの中だけです。大手チェーンと同じ土俵に立つ必要はありません。

Googleマップの順位が決まる3要素

ローカル検索順位の3要素。関連性と視認性は運用で動かせ、距離は動かせないことを示した図

Googleは、ローカル検索の掲載順位について「関連性」「距離」「視認性の高さ」の3つを組み合わせて決めていると公開しています。まずここを土台にします。

関連性は、検索された言葉と自店のプロフィールがどれだけ合っているかです。カテゴリ、提供しているメニュー、プロフィールに書かれた情報、自社サイトの内容が材料になります。ここは運用で動かせます。

距離は、検索した人の現在地や検索語に含まれる地名から見た、自店までの近さです。店を動かせない以上、ここは運用では変えられません。だから距離を嘆いても仕方がなく、残る2つに集中することになります。

視認性の高さは、そのお店がどれだけ広く知られているかです。ウェブ上での言及、リンク、記事、そしてクチコミの数と評価が材料になります。ここも運用で動かせます。

つまり、店側にできるのは関連性と視認性の2つです。12項目のうち1から6が関連性、7から9が視認性、10から12がその両方を維持する作業にあたります。

順位要因の内訳を「GBPが32%、クチコミが19%」といった割合で説明する記事がありますが、これはWhitesparkなどが実施している業界向けアンケート調査の結果で、Googleが公表した配点ではありません。傾向を知る参考にはなりますが、数字を根拠に施策の優先順位を決めるものではない、という前提で読んでください。この記事では公式の3要素を軸に組み立てています。

飲食店のMEO対策12項目|実践編

ここから1項目ずつ、なぜ必要か、何をするか、飲食店ならどう書くか、やってはいけないこと、どうなったら完了かの順で書きます。上から順に埋めてください。

土台をつくる(項目1〜3)

飲食店のGoogleビジネスプロフィールで整えるべき箇所を注釈した図

項目1|オーナー確認を済ませる

オーナー確認が済んでいないと、情報を編集できません。他人が勝手に作ったプロフィールが残っていることもあります。ここが済んでいなければ、以降の11項目は着手すらできません。

手順は、Googleマップで店名を検索し、表示された情報の下にある「このビジネスのオーナーですか」から申請します。確認方法はハガキ、電話、テキストメッセージ、メール、動画などがあり、業種と状況によって選べるものが変わります。ハガキの場合は届くまで数日から2週間程度かかります。

やってはいけないのは、確認が取れないからと新しいプロフィールを作ってしまうことです。重複プロフィールは評価が分散し、片方が停止される原因にもなります。既存のものが見つかった場合は、必ずそれを引き継いでください。

完了判定は、管理画面を開いて自店の情報が編集できる状態になっていることです。

項目2|店名・住所・電話を、すべての媒体でそろえる

Googleは、ウェブ上のあちこちに載っている店舗情報を突き合わせて、同じ店かどうかを判断しています。表記がばらばらだと別の店と見なされ、評価が分散します。

やることは、Googleビジネスプロフィール、自社サイト、SNSのプロフィール欄、食べログやホットペッパーなどの掲載情報を並べて、店名・住所・電話番号を一字一句そろえることです。特にずれやすいのが、ビル名の有無、丁目番地のハイフン表記、全角と半角、電話番号の区切り方です。

飲食店の記入例で言えば、「炭火焼鳥 とりまる 押上店」と登録したなら、サイトのフッターも食べログの店名も同じ表記にします。「とりまる押上店」「鳥丸 押上店」が混在している状態を解消します。

やってはいけないのは、店名に地域名や業種を足すことです。「炭火焼鳥 とりまる 押上店【押上駅徒歩3分・個室あり】」のような表記はガイドライン違反で、掲載停止の対象になります。実店舗の看板に出している名前をそのまま使ってください。

完了判定は、4媒体の表記を並べて、違いが1文字もない状態です。

項目3|主カテゴリと副カテゴリを決める

カテゴリは、関連性を決める最も大きな要素のひとつです。「押上 焼鳥」で表示されたいなら、主カテゴリが「焼き鳥店」である必要があります。ここがずれていると、他を完璧にしても表示されません。

主カテゴリは1つだけ選びます。迷ったら、その店で最も注文される商品から決めてください。副カテゴリは、実際に提供している範囲でのみ追加します。居酒屋としても使われる焼鳥店なら「居酒屋」を、ランチで定食を出しているなら「定食店」を足す、という考え方です。

競合の調べ方も書いておきます。狙っている検索語で実際に検索し、上位に出ている3店のプロフィールを開いてカテゴリを見てください。自店と揃っていなければ、そこが最初のずれです。

やってはいけないのは、表示機会を増やそうとして提供していない業態のカテゴリを足すことです。実態と違うカテゴリは違反にあたります。

完了判定は、主カテゴリが1つに定まり、副カテゴリがすべて実際の提供内容で説明できることです。

選ばれる情報を入れる(項目4〜6)

項目4|メニュー・価格・属性・予約リンクを入れる

プロフィールを見た人は、そこで来店するかどうかを決めています。価格が分からない、予約方法が分からない状態は、その場で候補から外れる理由になります。

やることは4つあります。看板メニューを写真と価格つきで登録すること。属性欄でテイクアウト、個室、Wi-Fi、駐車場、キャッシュレス、子ども連れ可などを設定すること。予約リンクに自社予約ページかグルメサイトの予約ページのURLを入れること。そして年末年始やお盆の特別営業時間を、その都度先に入れておくことです。

記入例としては、メニュー名に種類が分かる語を入れます。「特製醤油ラーメン」「炭火焼き 地鶏もも串」のように書くと、検索語と結びつきやすくなります。説明文には素材や調理法を1文添えます。

やってはいけないのは、価格を税抜と税込で混在させることと、閉店時間を過ぎても営業時間を直さずに放置することです。営業時間の誤りは、低評価のクチコミに直結します。

完了判定は、スマホでプロフィールを開いたとき、価格と予約方法が分かる状態になっていることです。

項目5|写真を6分類でそろえる

飲食店の撮影チェックリスト。料理・メニュー・外観・内観・席・スタッフの6分類

写真は、初めて見る人が入るかどうかを決める材料です。特に外観は、たどり着けるかどうかの不安を消す役割を持っています。

撮るのは6分類です。料理、メニュー表、外観、内観、席、スタッフ。それぞれ2枚以上あれば最低限は埋まります。外観は昼と夜の両方があると、夜に検索した人が迷いません。席は、カウンター、テーブル、個室のように種類ごとに1枚ずつ用意します。

撮り方のコツを1つだけ挙げるなら、料理は真上からではなく、席に座ったときの目線の高さから撮ってください。実際に運ばれてきたときの見え方に近くなります。

やってはいけないのは、他店やフリー素材の写真を使うことと、加工で実物と印象が変わるほど色を変えることです。来店したお客様の期待とずれると、低評価の理由になります。

完了判定は、6分類がすべて2枚以上あり、直近3か月以内に追加した写真が1枚以上あることです。

項目6|地域と業態に合う検索語を把握する

自分が狙っている言葉と、実際に見られている言葉は、たいていずれています。ここを確認せずに施策を続けると、的外れな努力になります。

やることは、管理画面のパフォーマンス欄にある「ユーザーがビジネスの検索に使用した検索語句」を開いて、上位20語を書き出すことです。月に1回で十分です。

書き出したら3つに分けてください。想定どおりの語。想定していなかったが来てほしい語。来てほしくない語。2つ目が見つかったら、その語に関係するメニューや属性をプロフィールに足します。ここが最も効く改善です。

やってはいけないのは、検索語をプロフィールの説明文に羅列することです。読みにくいうえ、ガイドライン違反と判断される場合があります。

完了判定は、上位20語を書き出し、そのうち来てほしい語がプロフィールのどこかに自然な形で入っていることです。

信頼を積む(項目7〜9)

ここからが本題です。1から6は準備で、順位と来店を実際に動かすのは7から9です。そして、ここで最も多くの店がつまずきます。

項目7|帰り際の体験を整える

クチコミは、書かせるものではなく、書きたいと思わせるものです。この順番を逆にした瞬間に、うまくいかなくなります。

Googleクチコミの評価は、接遇の質がそのまま数字になったものです。評価が高い店には、例外なく理由があります。だから「評価を上げる方法」の答えは、依頼のテクニックではなく、体験そのものを見直すことになります。

やることは1つだけです。会計から見送りまでの流れを、店として決めてください。誰が会計に立つのか。料理の感想を聞くのか聞かないのか。ドアまで出るのか、席で見送るのか。決めるのは内容ではなく、全員が同じ動きをできる状態です。

飲食店の例を挙げます。ある店では、会計後に必ず「今日はどれが一番よかったですか」と一言だけ聞くことにしました。答えが返ってきた人にだけ、次の項目8の案内をします。聞くのは感想であって、クチコミではありません。

やってはいけないのは、体験を整える前に依頼から始めることです。まだ満足していない人に案内すると、低評価が集まります。

完了判定は、スタッフ3人に「会計のあと何をする決まりですか」と聞いて、3人とも同じ答えを返すことです。

項目8|全員に平等に案内する導線をつくる

来店体験から公平な案内、率直なクチコミ、返信までの流れ。特典との交換と高評価者だけの誘導をNGとして対比した図

満足した人が「書きたい」と思っても、書き方が分からなければ書けません。導線は、その手間を消すためのものです。

導線は1つに頼らず重ねてください。スタッフの声かけ、卓上や伝票まわりのQRコード、LINE公式アカウント、予約サイトやメールのフォロー。4つのうち2つ以上あると、取りこぼしが減ります。

QRの置き場所は、視線が自然に止まるところにします。伝票ホルダー、卓上の調味料まわり、レジ横、待合の椅子の正面。トイレの中も、意外に読まれる場所です。

ここで絶対にやってはいけないことが2つあります。

1つは、レビューゲーティングです。先にアンケートで満足度を聞き、高く答えた人だけをGoogleへ誘導する手法を指します。Googleのポリシーで明確に禁止されています。すべてのお客様に、同じ案内をしてください。

もう1つは、特典との交換です。「クチコミを書いたらドリンク1杯無料」はポリシー違反です。書いてもらった投稿ごと削除される可能性があり、積み上げたものが消えます。

そしてもう1つ、店側の心構えとして大事なことがあります。断られてもいいと決めておくことです。これを決めないと、スタッフは声をかけられません。良い店ほど「押し付けがましいのでは」と感じて動けなくなります。断られて当たり前だと先に共有しておくと、現場は驚くほど楽になります。

完了判定は、導線が2つ以上あり、案内の対象が全員になっていることです。

項目9|すべてのクチコミに返信する

返信は、書いてくれた人へのお礼であると同時に、これから読む人へのメッセージです。読んでいるのは投稿者だけではありません。

やることは、未返信をゼロにすることです。まず溜まっている分を片づけ、そのあとは新しい投稿に気づいたら返す運用にします。件数が多い店は、週に1度まとめて返す日を決めるほうが続きます。

低評価への返信は、順番を守ってください。まず来店のお礼、次に起きたことへの謝罪、そして事実の確認と改善したこと、最後に再訪のお願い。言い訳と反論は書かないでください。読んでいるのは、まだ来店していない人です。

やってはいけないのは、同じ定型文を並べることです。何十件も同じ文面が続くと、読み手には機械的な処理に見えます。1文でいいので、その投稿に触れた言葉を入れてください。

完了判定は、未返信が0件で、直近10件の返信文がすべて違う内容になっていることです。

続く形にする(項目10〜12)

項目10|最新情報と季節メニューを発信する

投稿は、プロフィールを見た人に「今も動いている店だ」と伝えるためのものです。最終更新が半年前のプロフィールは、営業しているかどうかから疑われます。

投稿の中身は、新メニュー、季節の食材、イベント、営業時間の変更あたりで足ります。写真を1枚添えると、見られ方が変わります。

頻度について、業界には「週1〜2回」という目安がよく出回っています。ただし、その頻度で順位が上がるとGoogleが述べているわけではありません。頻度を守ること自体が目的になると続かないので、無理のない間隔で止めないことを優先してください。

やってはいけないのは、同じ内容を使い回すことと、告知だけを続けることです。

完了判定は、直近1か月以内の投稿が1本以上あることです。

項目11|指標を月次で記録する

順位だけを見ていると、判断を誤ります。検索する場所によって順位は変わるので、同じ日でも人によって違う結果が出るからです。

記録するのは次の9つです。月に1度、5分で終わります。

指標どこで見るか何が分かるか
ユーザーの検索語句管理画面のパフォーマンス関連性が合ってきているか
プロフィールの表示回数管理画面のパフォーマンス見つけてもらえているか
ルート検索の数管理画面のパフォーマンス来店直前の行動が起きているか
電話の数管理画面のパフォーマンス予約の問い合わせが動いているか
ウェブサイトのクリック数管理画面のパフォーマンス自社サイトへ送れているか
予約の数予約システム実際の予約に届いているか
クチコミの件数プロフィール導線が機能しているか
平均評価プロフィール体験の質が保てているか
来店数と売上POSまたは日報最終的に効いているか

自社サイトへの流入を切り分けたい場合は、プロフィールのウェブサイト欄に付けるURLに計測用のパラメータを足しておくと、あとで区別できます。

https://example.com/?utm_source=google&utm_medium=organic&utm_campaign=gbp

見るのは前月との差だけで構いません。並べるだけで、次にどこを直せばいいかが分かります。読み方はこのあとの効果測定の章で説明します。

項目12|ガイドライン違反と改ざん提案に備える

最後の項目は守りです。積み上げたものを失わないための点検になります。

月に1度、次の4つを見てください。店名に地域名や業種を足していないか。第三者から掲載情報の変更提案が入っていないか。重複したプロフィールができていないか。クチコミに明らかな虚偽や、業務妨害にあたる投稿が入っていないか。

変更提案は、悪意がなくても入ります。ユーザーの善意の修正が誤っている場合もあるので、気づいたら戻してください。

明らかにガイドラインに反するクチコミは、管理画面から報告できます。ただし、単に評価が低いというだけでは削除されません。事実と違う内容や、来店していない人による投稿など、根拠を持って報告してください。

完了判定は、月1回の点検が記録シートに載っていることです。

もんじゃ焼CHICOで実際に起きたこと

もんじゃ焼CHICOの施策と観測された変化のタイムライン

ここまでは一般論です。ここからは、実際に伴走した1店舗で何が起きたかを書きます。

もんじゃ焼CHICOは、東京・押上にあるもんじゃ焼き専門店です。支援を始めた時点でGoogleクチコミは283件ありました。少ない数ではありません。ただ、半年以上ほぼ横ばいで、マップからの新規来店も頭打ちでした。

何をしたか(施策と現場のオペレーション)

やったことは、この記事の12項目とほぼ同じです。プロフィールを整え、写真を足し、投稿を続け、全件に返信しました。

ただ、成果を分けたのはそこではありませんでした。決定打になったのは、会計前の、あるタイミングでの声かけです。

大事なのは順番でした。先に体験を整え、そのうえで声をかけています。逆にはしていません。この記事の項目7を項目8より前に置いているのは、CHICOで実際にその順でしか動かなかったからです。

無料の範囲で書けることは、隠さずに書きます。

  • 声をかけるのは、満足しているかどうかを確かめたあとです。全員に同じ流れで確かめます。
  • 聞くのは感想であって、クチコミではありません。「どれが一番よかったですか」から入ります。
  • 断られてもいいと、店として先に決めてあります。だからスタッフが声をかけられます。
  • 特典とは交換しません。高評価の人だけを選んで案内することもしません。

公開していないのは、実際の台詞と、その言い方、スタッフへの落とし込み方、うまくいかなかったときの戻し方です。これは動画でオーナー本人が実演しています。

観測された変化

数字の扱いについて、先に断っておきます。以下は同じ期間に観測された変化であって、MEO施策だけが原因だと証明できるものではありません。同時期に他の要因が働いていた可能性は残ります。

指標施策開始前約2年後
Googleクチコミ件数283件3,000件超
月商記載なし約300万円の増加
広告出稿なしなし
クチコミの購入・自作自演なしなし

月次の内訳、平均評価の推移、返信率、ルート検索や電話の件数については、店舗側の許諾を取ったうえで追って掲載します。現時点で確認できていない数字を、この記事に推定で載せることはしません。

この事例から一般化できることは、3つだけです。

1つ目は、体験が先で、依頼が後だということ。2つ目は、なぜやるのかを共有していない店では続かないということ。3つ目は、断られてもいいと決めた店だけが、実際に声をかけられるということです。

CHICO以外の業態の事例は、別の記事にまとめています。

効果測定|順位ではなく、行動の数を見る

表示からプロフィール上の行動、予約・ルート、来店、売上へつながるMEOのKPIファネル図

順位をKPIにすると、判断を誤ります。ローカル検索の順位は検索した場所によって変わるため、同じ日でも人によって違う結果が出るからです。順位計測ツールの数値も、計測地点を決めた上での相対値にすぎません。

代わりに見るのは、行動の数です。5つの段階に分けて追うと、どこで詰まっているかが分かります。

段階見る数字詰まっているときの原因
1. 見つかるプロフィールの表示回数項目1〜3の土台が埋まっていない
2. 気になる写真の閲覧、ウェブサイトのクリック項目4〜5の情報が足りない
3. 動くルート検索、電話、予約価格や予約方法が分からない
4. 来店する実来店数来店の障害が店側にある
5. また来る・広がるクチコミ件数、平均評価項目7〜9が回っていない

読み方の例を挙げます。表示回数は増えているのにルート検索が増えていない場合、見つかってはいるが選ばれていないということです。原因は写真か価格表示にあることが多く、項目4と5に戻ります。

逆に、ルート検索も来店も増えているのにクチコミが増えていない場合は、項目8の導線がないか、あっても一部のスタッフだけの仕事になっています。

費用|自分でやるか、依頼するか

自走・ツール・代行を費用と工数と向く店舗で比較した図

Googleビジネスプロフィールの登録と運用は無料です。この記事の12項目は、1円もかけずに全部できます。かかるのは時間だけです。

そのうえで、選択肢は3つあります。金額は2026年8月時点で公開されている料金や、一般的な提示額をもとにした目安です。

方法費用の目安かかる工数向いている店
自分でやる0円月5〜15時間1店舗で、オーナーか店長が手を動かせる
ツールを使う月3,000〜20,000円月3〜8時間複数店舗の管理や返信をまとめたい
代行に頼む月30,000〜100,000円月1〜3時間手を動かす人がいない、または急ぎたい

代行を選ぶ場合、確認すべきは4つです。誰の実績かが分かるか。月次で何を報告するか。契約期間と解約条件はどうなっているか。そして、クチコミの購入や代理投稿を含んでいないか。4つ目に少しでも触れる業者は、契約しないでください。ガイドライン違反の投稿は削除され、プロフィール自体が停止される可能性があります。

なお、当社も口コミPLUSという伴走支援を提供しています。月額は税別で、ツール版が1万円、MEOプランが3万円、口コミPLUSが5万円です。支援範囲や実績はサービスページに記載しています。ここでは比較表の中に自社を混ぜず、選択肢のひとつとして別に書いています。

やってはいけない8つ

MEO対策で避けるべき8つの失敗をカテゴリ別に整理した図

順位を上げるつもりでやったことが、逆に評価を落とす場合があります。特に多いのが次の8つです。

やってはいけないことなぜだめか
店名に地域名や業種を足すガイドライン違反。掲載停止の対象になる
実在しない住所やバーチャルオフィスで登録する実店舗がない場所での登録は認められていない
クチコミを購入する、自作自演するポリシー違反。投稿が削除され、店の信用も失う
特典と引き換えにクチコミを依頼するポリシー違反。「書いたら1杯無料」はしない
高評価の人だけをGoogleへ誘導するレビューゲーティング。明確に禁止されている
重複したプロフィールを放置する評価が分散し、片方が停止される場合がある
営業時間や臨時休業を直さない低評価の直接原因になる。特に年末年始
同じ定型文で返信を続ける読み手に機械的な処理と映り、逆効果になる

上の3つから5つ目までは、目先の件数は増えます。ただ、消えたときに残るものがありません。積み上げた評価は、正しく集めたものだけが資産として残ります。

まとめ

飲食店のMEO対策は、12項目を上から埋めるだけです。特別なことは何もありません。

大事なのは順番です。プロフィールを整え、情報を入れ、そのうえで体験を整えてから案内する。この順番を守った店だけが続きます。逆にすると、声かけが形だけになって止まります。

そして、やり方だけでは足りません。なぜやるのかがスタッフに共有されていること。担当が変わっても止まらない記録の仕組みがあること。この3つが揃って、初めて回り始めます。

最後に、次の一歩を3つ用意しました。今の状況に近いものを選んでください。

  • 自分でやりたい方は、この記事の12項目と7日間プランをそのまま使ってください。印刷して、埋まった項目にチェックを入れるところから始められます。
  • 仕組みごと知りたい方は、CHICOオーナーの実演インタビュー(無料・48分)をご覧ください。声かけの台詞と言い方、スタッフへの落とし込み方まで公開しています。資料3点も一緒にお渡しします。
  • 自店の現状を見てほしい方は、無料相談からご連絡ください。何が埋まっていて何が空いているかをお伝えします。